カテゴリー「文具」の記事

2009年4月23日 (木)

スマイソン パナマ・ダイアリー その5

僕の勝手なペースで小分けにして書いている「スマイソン パナマ・ダイアリーレポート」ですが、いつも読んでいただいてありがとうございます。でもぶっちゃけ


そろそろ話長くね?

でも僕は今回、スマイソンがどーのこーのという話だけでなく、「文具に対する自分の価値観」というものについても深く考えさせられたので、それを如実に記しておきたいんです。(関係ねーけど「にょじつ」と「にょっき」ってちょっと似てるよね)

そんなわけで長文になりますけど


まあ茶でも飲んで一服しながら。


ミサイルじーさんの茶呑みばなし(M.J.C.N.B)
っつー感じで読んでいただけたら嬉しいです。

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さて、「スマイソン パナマ・ダイアリー」を注文して、新しい文具が手元にやって来る「わくわく感」に包まれて眠ったわけですが、一晩寝て起きたら


もうわくわくしてませんでした。


いつもなら

『新しい文具が手元に届くまでのわくわくする時間も含めて、
それがすべて「文具の楽しみ」なのだよ』


なんてことを思うのですが、何故か今回はわくわくしなかったんだよね。
一体この「わくわくしねー感」何なのか。スマイソンを待つ間に色々考えてみました。

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僕の文具選びのパターンは基本的に、「~したい」という気持ちがまず湧いてきて、それを満たしてくれる文具は何かって考える。
そしてその思いにぴったりの(または理想に近い)文具があれば買うことにしてます。

だから新しい文具が手に入るということは、「何かをかなえてくれる道具」が手に入るということなわけで、日々の楽しみがちょっと広がるということなんですよね。


例えば、「日常生活でふと思いついたことや気になったことを、気軽に書きとめておくためのメモがほしい」と思ったとします。

そのためには携帯に便利なサイズと重さのものがいい。書きとめたことはすべて溜め込んでも仕方ないので、あとで見返して不要なものはどんどん捨ててしまえる方がいい。必要なものだけを保管する。そのためには高級すぎずチープすぎない紙を使っているものがいい。

そんなことを考えながら吟味します。
それを満たすのに最適だと思えたのが

Rhodia_11_01_2 
ロディアNo.11

さらにそのロディアを使ってみて思ったのが、切り離す時に手に伝わる「ピッ」っていう感覚の効果。脳みそに「思考の切り替え信号」を伝えてくれる感じがして心地いいんですよね。「はい、次行ってみよう」って感じで、切り離す度に気持ちがリセットされるのもいい。


でも逆に、「ロディアを使ってみたいから、使い道を考える」 というのはあまり好きじゃないんですよね。

別に今の道具で不自由していないところに、無理やり他の道具を割り込ますのは、日々の生活をわざわざ複雑にするようで、できれば避けたいんですよ。

まあ、「ロディアをどう使おうか」って発想がそもそもアレなわけですけどね。


ロディアはメモなんだから
メモとして使うに決まってんだろ



ってことだし。

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そんなことを考えている内に、今回のスマイソンに対する「わくわくしねー感」の正体が何となく見えてきた気がするんですよ。

そもそも僕はスマイソンの手帳に興味がありませんでした。
スマイソンの手帳が持つ特性が、僕が手帳に求める条件と一致してなかったから。

でもミケランジェロのスマイソンに触れる機会があり、フェザーウェイペーパーは万年筆で筆記するには裏写りもしないし、この上なく快適な紙だと思いました。でもそういや僕は


手帳に万年筆ほとんど使わねーし。


表紙に使われているラムスキン。ほどよく固く、ほどよくしなやか。
耐久性は文句なしだと思いました。でも手帳の表紙っていうのは


別に本革じゃなくても
1年使うくらい充分平気じゃね?



きっと、翌年以降も手帳を「資料」として参照する習慣のある人にとっては有効ですよね。
でも自分の過去を振り返ると、手帳は翌年以降も捨てはしないけど、ほとんど参照はしない。

それに紙や合皮の表紙が劣化したり、多少ひび割れしたりしたとしても、それはそれで自分が手帳を使った軌跡だから


むしろそんな劣化が好きだし。


さらに、僕の今の仕事はデスクワークなので、持ち運びは基本的にカバンの中。
昼間は机の上に静かに置いてあるわけで、


そもそもたいして劣化しねーし。


じゃあ紙に入ってる「すかし」はどうよ。たしかに高級感はあるよね。
光にかざすと「SMYTHSON」「FEATHERWEIGHT PAPER」なんて模様が見えてさ。
でも「すかし」があったからといって


仕事の効率に関係ねーし。


「すかし」の入った紙なんか使って、すかしてねーで仕事しろっつーの。
じゃあ「王室御用達」という背景はどうですか。


それこそ仕事の効率に
まったく関係ねーし。



ほらね。
「わくわくしねー感」が伝わってくるでしょ。


気の毒なくらいに。


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手帳の使い方というのは十人十色なので、既成の手帳というのは何であれ一長一短なものだと思います。

スマイソンの手帳も「手帳」である以上やはり例外ではなく、使う人によって一長一短なものであって当然なわけですよ。

思うに、手帳に求めるものが

・ 万年筆で快適に筆記したい(インクのなじみがよく裏写りしない紙)
・ 複数の手帳やノートを持ち歩くので、軽い手帳が欲しい
・ 仕事柄、手帳を酷使するので耐久性が欲しい

という人にとっては、まさに理想の手帳となると思います。

でも僕の場合


そのどれにも当てはまんねーし。


そうなってくると僕の場合、スマイソンのせっかくの特性をまったく活かさずに使うことになるかもしれないわけです。

下手すりゃ、まるで最新の機能を搭載したパソコンを買って


ソリティアやってます。以上。


みてーなことになりねないわけですよ。

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そんなことを冷静に考えた時に、僕がいま届くのを待っているものは


ただの手帳。


それ以上でもそれ以下でもないわけです。
新しい年に新しい手帳を使い始める。


ごく普通のこと。


これが「スマイソンを使いたい!」という発想から入っていれば、それを無駄にしないために使い方をあれこれ考えるのも「わくわく感」につながるんだと思うのですが、ロディアの時と同様で、


手帳なんだから手帳として使う。


それがいちばん快適なんですよ。
僕にとっての手帳は、ただシンプルに、スケジュール管理する道具であり、備忘録として役立ってくれるのが理想なわけです。

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僕はどうしても 「理想の手帳に合う自分かどうか」 より、「自分の理想に合う手帳かどうか」 として考えちゃうんですよね。

だからなおさら、僕があらためてスマイソンの特徴や機能性をただ羅列しても仕方ないと思うんですよ。

それはもう

All About」に書いてあるし。
(ガイドがちょっぴりタケカワユキヒデ似)


「手帳」というものは使わなければただの紙の束。
様々な特性があっても、それらは自分にあった使い方をして、初めて価値ある特性になるものだと思います。

実際に使い始めた時に、新しい発見があるかもしれないし、ないかもしれない。
実際に使ってみて「スマイソン最高っすね」と思えたら嬉しいですよね。
その時は何がどう最高なのかを書いてみたいと思


そんなことを考えながら、手帳の到着を待つミサイルじーさんでした。

窓辺の陽だまりで、膝の上には猫。
両手で湯飲みを持ちながら目を細める昼下がり。



でも名前が「兵器」。


(続く)

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2009年4月15日 (水)

スマイソン パナマ・ダイアリー その4

こんばんは。ミサイル・クーパーです。
まあとりあえず、

Torikawa_01

鶏皮せんべいの話はさておき。


僕は4年ほど前からシステム手帳を使っていたのですが、色々思うところがあり2009年から綴じ手帳に変えようと思ってたところだったんですよ。

その理由についてはあらためてまた書きたいと思うので割愛しますが、そんなグッドタイミングな折り、手ぐすね引いて待ちかまえていたのがそう、


変態ミケランジェロ。
(略して“変態”)


「じゃあ来年の手帳はぜひスマイソンにしなよ」と、ぎらついた眼光を僕に向けるのでした。

いや、たしかにスマイソンはよい手帳だと思いますよ。
でもね、手帳にしては高すぎるっつーの。

何度も言うけど、


CD何枚買えるんだ
っつう話なわけですよ。


マールボロ何箱買えるんだ
っつう話なわけですよ。


缶コーヒー何本飲めるんだ
っつう話なわけですよ。



スーパーロックスターのミサイル・クーパー。
王室御用達のスマイソンと比較するものが、


CD、煙草、缶コーヒー。


発想が陳腐ですか。そうですか。
でもしょーがねーじゃん。だって俺、


王室の人じゃねーし。


いい手帳だと思うんだけどね、今は無理して手に入れたいとまでは思わないな。でもその内に買いたくなることもあると思うよ。

いつか自然な気持ちで「スマイソンがほしいな」という気持ちになる時も来ると思うんだよね。そんな風に思えた時が「自分にとっての買い時」なんだと思


いまならスマイソン安いよ。


と突然さえぎるミケランジェロ。

何でも円高の影響だかなんだかで、パナマ・ダイアリーが4,000円以下で買えるらしい。「注文締め切りまでまだ数日あるから考えてみてね♪」とミケランジェロ。


♪じゃねえっつうの。


僕が買うなら一緒に注文してくれると親切に言ってくれるのですが、まあその時はあっさり「考えとくよ」と言って帰ることにしたわけです。

じりじりと虫眼鏡で焼かれるような、ミケランジェロの視線を


後頭部に感じながら。
(いつまでも見てんなっつーの)

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僕の計画では2009年の綴じ手帳は、何となくHIGHTIDE(ハイタイド)あたりのシンプルな感じがいいかなあ、なんて思ってたんですよ。


Hightide_diary_01
何となくこんな感じね。


当初僕が予定していた綴じ手帳の予算というのは概ね約2,000円くらい。

そこにきて、いきなり飛び込んできた「パナマ・ダイアリー約4,000円」という情報。
っつうことは、もともと想定していた予算に、プラス2,000円でスマイソンなわけですよ。

プラス2,000円って言っても手帳は1年間使うわけですからね。
1ヶ月あたりに換算すれば、


1ヶ月当たりプラス166円
(電卓使用)


っつう話ですよ。

ちょっと待ってくれ。
何だか知らねーけど、ひょんなことからスマイソンが


すっげー射程距離内


別に今は欲しくないと言ってはみたものの、

スマイソンの「フェザーウエイトペーパー」。
そのニワトリの羽みてーな名前の紙はやっぱり素晴らしい。
それに革の表紙も、1年間頑張ってくれそうだし。

とりあえず1年間、それを体感してみることができるのはいい話。
せっかくのチャンスだし、新しいものに触れてみることは楽しい。


数日後、ミケランジェロに注文をお願いしたのでした。
へへへ。(屁屁屁)


僕の背中を後押ししたもの。
それは


プライス。
(円高ばんざい)


というわけで、初のスマイソンを注文した2008年12月。
イギリスからやってくる新しい相棒を心待ちにする日々が始まったのでした。

こういう時間ってわくわくするよね。

注文した途端にご機嫌のミサイル・クーパー。
「やっぱ俺って文具好きだよな」なんて調子ぶっこいて浮かれる日々。

しかし、そのわくわく感も


そう長くは続かないとも知らずに。



(続く)

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2009年4月10日 (金)

スマイソン パナマ・ダイアリー その3

しなやかな手触りとは裏腹に「文房具界の防弾チョッキ」とも言うべき、その強靭な裏写りブロック。いやはやスマイソンの紙には度肝を抜かれました。


ところで、ミケランジェロのスマイソンノートには、万年筆で書かれた文字がびっしり並んでるんですよ。万年筆特有のインク濃淡に彩られたおおらかな文字が、びっしりと敷き詰められたその様は圧巻。


ってゆーか変態。


世の中には色んな変態がいるわけですが、ミケランジェロは多分、


筆記変態なんだと思いますよ。


とにかく自分が納得の行く筆記感を探求する事に余念がない。
そういや、スマイソン以前にも何かにつけ「○○の紙はとてもいい紙でね」としきりに言ってましたよ。


話半分で聞いてたけど。


そんなミケランジェロがたどり着いたのがスマイソンの紙だったんですね。

僕はようやく気づきましたよ。

スマイソンよ。
おまえは王室御用達だけでなく、


変態御用達


でもあったのだねと。

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そんなスマイソンのページをめくる変態ミケランジェロ。
ある日、その手元から聞こえる音がどうも気になったんですよ。

めくる時の音が、ペラペラというより


パリパリ


って聞こえるんですよ。
どうにも気になって確かめてみたら、これまた興味深い魅力を発見。

万年筆で文字を書いたスマイソンのページは、インクの水分を一旦吸収して、それが乾いて、文字部分がパリッとしてるんですね。

ちょうど墨が乾いてパリッとなった習字の半紙みたいな感じなんですよ。
そして習字の半紙と同じように、筆記後のページはインクの水分で、ページ全体が波打ってるんですよ。


その波打ち具合がまた
たまんねーんだ、これが。



その波打ち具合を見ていると、まるで紙がインクと出逢って、呼吸を始めたように見えるわけですよ。手帳というものは「書く」ことで命を吹き込まれるんだなっていうのが目に見えるのが感動的なんですよね。

筆記前の紙が「タマネギの薄皮」ならば、筆記後のパリパリ感は、例えるなら



パリっと揚げた鶏皮せんべい。
(また例えが食べ物、注意)


ただごわごわになるのではなく、パリッとした張りを残して変化する。
心地よい紙の手触り、そして心地よい音。
それが毎日触れる手帳から伝わって来るなんて、


ちょっとした幸せじゃね?


使うたびに何かしら幸せな感覚になる。
そんなところも文房具の魅力だよね。

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そういや、新品のスマイソンの紙の側面って、鋭利なカッターで断裁した金属みたいに真っ平らで気持ちいいですよね。金属みたいっていうのは、紙の側面の金色や銀色が金属感を醸し出しているというのもあるんだけど。

でもあの金や銀の装飾も、伊達にピカピカしてるわけじゃなくて、紙の強度を高めるための加工らしいですね。


そういうとこもたまんねーし。


ゴージャス感をだすためのピカピカだったらどうでもいいけど、1年365日、いやその後読み返す時までも、末永く「手帳」としてあり続けるためのひと手間。こういうところはさすがスマイソンと唸ってしまうわけです。

使い込むにつれて、何かを書いたページは、最初の金属の塊から分離して、柔らかに波打つ束へと姿を変えるわけですが、その紙の側面をずっと健気に守り続けているんですね。

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手帳として生まれ、ただひたすら黙々と手帳であり続けるスマイソン。
その細部に込められた機能性に、またひとつ僕は惹かれ始めたのでした。

あー鶏皮せんべい食いてえ。


(続く)

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2009年4月 8日 (水)

スマイソン パナマ・ダイアリー その2

かにクラブのキーボーディスト、ミケランジェロがスマイソンの使用感に魅せられ始めた頃、、かにクラブのリハの後に毎回スマイソンの魅力を力説されたものです。

でもね、ミケさんには申し訳ないけど、


ほとんど話半分で聞いてました。


でもミケランジェロは「百聞は一見にしかず」とばかりに、スマイソンを僕に差し出して「いいから試し書きしてみなって!」と執拗に言うわけですよ。

まったく、高価なノートを差し出して、惜しげもなく試し書きを勧めるなんて、ミケランジェロも


きっぷがいいよね。

 きっ‐ぷ【気っ風】 《「きふう」の音変化》
 その言動からうかがえる、人の気性。特に、思いきりがよく、
 さっぱりとした気性をいう。気前。「―がいい」




何でも、太字の万年筆で書いても裏写りするとかしねーとか。

まあ試し書きくらいはしてやるか。うるせーから。
っつう感じで、僕の愛用万年筆「ラミー2000」で試し書きしたわけです。

僕のラミー2000はペン先Fなんですけど、インクフローが良いのでモールスキンだとばっちり裏写りしちゃうんですよ。これはもう格好の試し書きペンなわけです。

スマイソン VS  ラミー2000。

つまりそれは、


ミケランジェロ VS ミサイル
と言っても過言ではない世紀の瞬間。



なんてことは、全然思わなかったけど。そんなに興味ないし。

だってそもそも僕は、裏写りとか別に気にしないんですよ。
むしろ僕は「裏から書いて表写りを楽しむ」タイプですからね。

まあそれはさておき。
はいはい。試し書きね。

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ミケランジェロに手渡しされたスマイソン。
その紙をめくった第1印象。


すっげーぺらっぺら。


その薄さは、紙っつうかむしろ


タマネギの薄皮。
(茶色いぺらっぺらのとこね)


しかし、ミケさんよ。

君が敬愛するスマイソンの神話も、残念ながら今日、僕のラミー2000によって覆されるのだよ。

と申し訳ない気持ちでとりあえず一筆。


ラミー2000。
(他に気の利いた言葉ねーのかよ)
(こういう時って意外とアドリブきかないもんだよね)


ラミー2000のペン先からゆるやかに流れ出る、遙か彼方の銀河を思わせるようなブルーブラックのインク。それがスマイソンのまっさらの水色の中に吸い込まれて行くのを、目を細めて眺めるミサイル・クーパー。

さあミケさん。覚悟はいいかい。
なかば悲しみにも似た気持ちで、ページをぺらりとめくる罪な俺。

するとどうですかエブリバディ。


全っ然裏写りしてねーの。
(全然じゃなくて、全っ然ですよ)


いやーびっくりだねこりゃ。


こいつはただの薄皮じゃねーわ。
(マジックオニオンだね)
(関係ねーけどモスのオニオンリング美味しいよね)


こんな薄い紙なのに、ここまで完璧に裏写りをブロックするとは、
スマイソン。こいつは


文房具界の防弾チョッキだね。


あるいは


防弾チョッキ界の文房具だね。


スマイソンのまさに「神懸りな紙」。
その魅力を目の当たりにした瞬間でした。


(続く)

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2009年4月 7日 (火)

スマイソン パナマ・ダイアリー その1

かにクラブのキーボーディスト、ミケランジェロが自身のブログ「ミケブログ」で、僕の手帳使いを記事で取り上げてくれてるんですよ。

で、「ミケブログ」からたくさんの人が僕のブログを見に来てくれてるんだけど、


当の本人がスマイソンの記事書いてねーし。


ミケランジェロがスマイソンの手帳を愛用していて、その良さをさんざん聞かされ続けてきたわけですが、はっきりいって


何の興味もわかなかったんだよね。


スマイソンといえば「英国王室御用達」の高級手帳であることが注目されていますが、


王室御用達だから、それが何。


っつう話ですよ。そもそも


女王が手帳でスケジュール管理してなくね?


手帳というのは、文具の中でも最もライフスタイルと密接な関係があると思うんですよね。「備忘録」や「スケジュール管理」という基本的な使い方こそが、実は最も重要なわけで、僕が思うに「優れた手帳」というのは「自分が最も使いやすい手帳」ということだと思うんですよね。

ある人にとってそれは「ほぼ日手帳」かもしれないし、ある人にとってはそれが「100円ショップの手帳」であっても全然おかしくない話だと思うんです。

だから僕にとって「王室御用達=優れた手帳」という定義はまったくないわけです。


ってゆーか、スマイソン高いし。


綴じ手帳でも平気で定価¥10,000近くしますからね。
ありえねー世界なわけですよ。¥1,500くらいの手帳にしておけば


その差額でCD何枚買えるんだ
っつう話ですよ。



でも今年から使ってるんだよね、スマイソンの「パナマ・ダイアリー」。

というわけで遅ればせながら、スマイソンにまったく興味がなかった僕が、スマイソンの手帳を使い始めるに至った経緯や使用感などを、数回に分けて書いていきたいと思っています。


でも今日はもう遅いから、明日からね。

おやすみハニー。

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2009年3月22日 (日)

ペリカン「スーベレーンM600」

こんにちは。
ミサイル“子供の歯は20本、大人の歯は32本なんだよ”クーパーです。


2007年の誕生日にずっと欲しかった万年筆を買ったんですよ。
ペリカンの「スーベレーンM600(緑縞)」。

この黒と緑のコントラストいいですね。
緑色は好きな色だけど、緑色のペンというのは特に好きなじゃなかったんですよ。でもこの緑はいい。控えめな色でありながら、それでいて緑色であることを程よく主張している。そんな緑色。

ストライプも特に好きじゃなかったんだけど、この緑縞はいい。
まるで細長い緑色の石を丹念に張り合わせたような、ちょっとばらつきのある透明感。「ストライプ」ではなく、日本語で「縞」と表現したくなる。

このスーベレーンシリーズには、M300、M400、M600、M800、M1000があって、僕のM600はちょうど真ん中に位置するモデル。それぞれ大きさや書き味が違う。その中で、僕の手に最もしっくり来る大きさで、最もしっくりくる「重心」を持ったモデルがこのM600だった。程よく万年筆の存在を感じながら書く。自分にとって心地よい「重心」があるものです。

実は書き味はM800がため息が出るほど素晴らしかったんだけど、高価なモデルなので、このM600の良さを余すところなく感じ尽くしたいつの日かM800を手にしたいと思っている。その頃の僕は白髪かもしれない。それもまたいいだろう。急がずゆっくりと一生かけて楽しむ。僕にとって万年筆の魅力はそんなところにもある。

とはいえこのM600の書き味も申し分ない。
プラチナ装飾14金ペン先。その特徴である「しなやかさ」を感じながら筆記することが出来る。インクフローもなめらかで、少し大きめの字で、ゆったりとした気持ちでいつまでも筆記を楽しんでいたくなる、そんな素晴らしいモデルなのです。

ペリカン=ドイツ製だってことは頭ではわかっているんだけど、何故かこの万年筆には日本の香りを感じる。日本の文豪たちが、日本語を大切に書き綴ってきた背景があるからなのだろうか。どこか漆器の佇まいに似てるからなのだろうか。肌身離さず持ち歩きたくなる愛着を感じる1本なのです。

そんな、ほっとくといつまでも語ってしまいそうな大好きな万年筆を


なくしました(涙)


2007年の9月頃だったかな。買って半年位たった頃。
忽然と僕の前から姿を消してしまったんですよ。

もう泣くほどショックだったね。

そのことを今まで1度もブログに書かなかったわけですが、
それというのも、あまりにショックすぎて


ブログにも書けねーの。


あまりに悲しすぎて書けないんですよ。
失くしてからもう1年半たつんですけど、あきらめきれずに事あるごとに家や会社を探す続けていたわけですけど、一向に見つからない。

かすかな期待を胸に必死で探す、僕のその寂しい後姿は、
山崎まさよしの曲に例えるなら


「ワンモアタイム、ワンモアチャンス」


ですよ。


さようなら、愛しかった君よ。
あれから1年半。僕はきっぱり心の整理がつきました。
最後にせめて、居なくなった僕の恋人の写真をもう1度見てやってください。


Pelikan_souveran_01
(撮影:2009年3月20日)


撮影:2009年3月20日。
下に置かれた手帳に輝く金の文字「2009」。

そして今日は2009年3月22日。


ってゆーか、
おかえりなさいスーベレーン。



いやーあれほど探したのに見つからなかったスーベレーンが、


見つかったんだよね。


それもこの1年半に、何度も見たはずの棚の裏側からひょっこり。
ああ愛しきスーベレーン。
そして愛すべき


「ひょっこり」という響き。
(類:にょっき)


僕はこころから言いましたよ。
「おかえりなさい、スーベレーン」と。

でも、おかえりなさいも何も、スーベレーンはずっと僕の家に居たわけですね。

久しぶりの再会に、嬉し涙を浮かべた僕の目を見つめながら
スーベレーンはこう思ったことでしょう。


どんだけ節穴なんだよ、その目。


いやー「灯台下暗し」とはこのことですね。
まあ僕んちは


灯台じゃねーけど。
(灯台の下で万年筆失くしたくないよね)


というわけで、僕のスーベレーン物語第2章。
これからもよろしくスーベレーン。

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2008年4月15日 (火)

ビームステーショナリー:BEAMSTATIONARY

4/9(水)からセブンイレブンで販売開始されている、BEAMSとの
コラボレーションステーショナリー。

ステーショナリーファンとしてはたまらない企画なんだけど、
まず企画タイトルで死ぬね。

ビームステーショナリー。

さりげなく着接語だし。

さて今回のラインナップは全17種類。
全部欲しいところだけど、調子こいて買っちゃったら文具破産してしまうので、悩みに悩んで3種類をゲッツ。

それでは、かにクラブ文具部(かにクラ文具部)ミサイル・クーパーがセレクトした、3つのたまんねーステーショナリーをご紹介します。

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Beams_olfacutter_01

カッターの定番OLFA(オルファ)。
オレンジのボディとブラックの刃がかっこいい。
頻繁に使うわけではないけど常にデスクにあるのがカッター。
切れ味はもちろん大切だけど、切れのあるデザインも嬉しい。

Beams_tsubamenote_01

これもノートの定番「ツバメノート」
何の変哲も無い見慣れたデザインなんだけど、横開きと見せかけて、

縦開き。

だから何っつう話だけど、この遊び心は新鮮だよね。
急いでるときにうっかり横に開いて、破らないように注意しねーと。

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なかなかいいでしょ、ビームステーショナリー。

遊び心がたまらなく楽しいけど、ベースになってるのが「オルファ」や「ツバメノート」で機能的にも申し分ない。使えてこそ文具。ちゃんと使えるところがいいね。

さて最後。これは最高にたまんねーですよ。
今回のビームステーショナリー全17種の中で

馬鹿馬鹿しさNO.1。

Beams_macky_case_01
ゼブラマッキー携帯用ケース
カラビナつきで、携帯に便利!

かも知れねーけど、

今までの人生の中でマッキーの携帯ケースが必要だって思ったこと

1度もねーし。

カバンに入れりゃいいわけだし、カバンが無くてもポケットに入れりゃいいじゃん。
なのに携帯用ケースをわざわざ作った馬鹿馬鹿しさに敬服。

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想像してください。
カバンやベルトホルダーで揺れてるマッキーケース。

微妙に邪魔な大きさだし。
(&微妙に邪魔な重さだし)

で、いざ使う場面が来た時が来たとしましょうか。
ケースのジッパーを開けて、マッキーを取り出して、使って、またケースにしまって・・・

めんどくせーし。

しかも、さすがにマッキー専用ケースだけあって、マッキーにジャストフィット!でも

ジャストフィットさせる必要なくね?

もう見れば見るほど、その馬鹿馬鹿しさに惚れ惚れするね。

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とまあ、こんなに楽しい文具がセブンイレブンで手に入るっていうのが嬉しい「ビームステーショナリー」。

文具の楽しみ方を教えてくれる素晴らしい企画だと思います。
文具好きな人はもちろん、そうでない人もセブンイレブンへGO!


▽詳しいサイトはこちら。
http://www.sej.co.jp/products/beamscollaboration0804.html

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2008年4月 8日 (火)

かにオーシャン その2

Film_sharpner_01_2 
これさ、カメラのフィルムじゃなくて


Film_sharpner_02_2 
鉛筆削りなんだよね。
(HIGHTIDE製)

たまんねーなあこういう発想。
HIGHTIDEさん最高。一目惚れでしたよ。

って話はさておき。

やばいんだよね「かにオーシャン」

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無事、新曲「かにオーシャン」の歌詞も完成したので、日曜のリハで「今度のライブ(4/29)でやろう!」って話になったんですよ。

新曲をやるのはすごくエキサイティングなことなんだけど、まだちょっと問題あり。

僕が歌詞を書けなかった間に、バックの演奏の方はなかなかいい感じに仕上げに向かっているのですが、いかんせん歌詞が出来たのが先週。実際にバンドで歌ったのは今回のリハが初めてだったわけです。

バックの演奏はかっこいいんだけどさ、歌が体になじんでない感じで、何というかまだ借り物っぽいんですよ。

まあそれを歌い込んでいく内に自分の歌になっていくわけですが、

あと1回しかリハねーし。

この状態でライブで歌うのはまずいなあ。
僕は自分で書いた詩を歌ってるにもかかわらず歌いこなせていないわけで、何かちょっと様子がおかしいわけですよ。

つまり、このままステージで歌っちゃったら、

あいつ、偽ミサイルじゃね?

って思われそうな感じなんですよ。本物なのに。

この曲のAメロを歌うミケランジェロも同じく苦心している様子。

仮歌録りの時はいい感じだったけど、いざバンドで歌うと勝手が違うわけで、発声法を模索中。同じくこのままじゃ、

偽ミケランジェロ。
(略してニセランジェロ)

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やばいね。
今日から四六時中イメージトレーニングですよ。

リハあと1回っていうのは少なすぎるからね。
歌の練習のためにスタジオ入ろうかな。

高尾のスタジオに。
(途中スタ丼八王子店あり、注意)

何とか新曲をみなさんにきちんとお伝えできるように頑張ります!

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かにオーシャン -羽根と甲羅と言葉

Cooper/Lee

空の彼方から夕日が
溶け出してほら
オレンジ色の波が揺れてる

僕の体から色々
溶け出してまた
オレンジ色の涙で濡れてる

鳥とかにが僕の足元で
今日も話しかけている

鳥とかにと僕
空と海と陸
並んで話している波打ち際で

羽根と甲羅と言葉について
いつまでも時間も忘れて


空へと
海へと
陸へと向かう

明日へと向かう


鳥は大空に
かには大海原に
見送る僕は

木々や日々や君が待っている
明日へと

ひそやかにオーシャン
おだやかにオーシャン
ゆるやかにオーシャン

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2008年4月 6日 (日)

マミーミサイルの「ダブルクリップシステム」

僕は文具オタクなスーパーロックスターなので、ノートは「MOLESIKINE」を、メモは「RHODIA」を愛用しています。

写真

ちなみに母のマミーミサイルは、まったく文具にこだわりが無いので、愛用しているメモは、

レシートの裏。

マミーミサイルの家に行ったらそれを得意げに見せてくれました。

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「要らないレシートもさ、こうしておくとちょっとしたメモにいいのよね~」

と言って見せてくれたのが、要らないレシートをダブルクリップで束ねただけの自作簡易メモ。ちなみにダブルクリップっていうのはこれね。

写真

「レシートはいっぱいあるんだけど、これ(ダブルクリップ)が無くてずっと留められなかったんだよね」

そう言われてみればダブルクリップって、会社では普通に見かけるけど、自宅には無かったりするよね。

「この前ジョン(愛犬)の散歩に行ってる時にね」

ああ、100円ショップで買ったのかな。
と思ったら、

「拾ったの」

買ったんじゃねーのかよ。

「郵便局の前に1個だけ落ちてたの!」

多分、郵便局に書類を持っていった人が不要になって持ち帰るときに落としたんだろうね。その直後だったのか、

拾ったくせに新品同様だし。

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「ほんとお母さんは運がいいんだよね♪」

ってゆーか、

運よすぎだろ。

簡易メモを作っただけなのに、自分の運のよさまで再認識してハッピーになっているマミーミサイル。

そのメモ、俺のMOLESKINEやRHODIAより何だかずっとかっこいいぜ、マミー。

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2008年3月19日 (水)

クルトガ

というわけで、前の日記で書いた不味い「黒胡麻ラーメン」を食べたやるせない気持ちを紛らわすために、蒲田ユザワヤの文具棟へ。そしたら出会っちゃった、

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すげーペンに。

これは文具オタクじゃなくてもすげーって思うぜ。
覚悟して目ん玉かっぽじって読んでくれ。

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試し書きして納得して思わず買っちゃったのはノックペンシル。
その名も

クルトガ。

これは誰もが経験してると思うんだけど、ノックペンシルって、書いてるうちに芯が減ってきて段々字が太くなるよね。そんな時、ちょっとペンを回転させて芯の尖った部分で書こうとしたりするんだけど、変に尖ってると芯先が少し折れて黒い粉が出ちゃったりする。

ところがこいつは、筆圧をキャッチして一画書く毎に、

少しずつ芯が回転するんですよ。
(すごくね?)

つまり芯先が均一に磨耗していくから、常に一定の太さで書き続けられるという、目ん玉からウロコが落ちる逸品。すっげー。

適当に試し書きをしてると、そろそろ芯先が太くなる頃だなっていうのが、何となく感覚でわかるじゃないですか。ところがその感覚が

いつまでたっても来ねーの。

何だこの斬新な感覚は!と思わず買っちゃいました。

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例えば

「鼻毛」と書くとしましょうか。

鼻毛=合計18画の文字を書くわけですけど、強い筆圧で書くと、これだけでも書き始めに比べて、書き終わる頃には若干字が太くなってしまうものじゃないですか。

ところがこいつは「鼻毛」と18画書く間に、芯も少しずつ18回移動するわけで、均等に芯先が減って、いい感じに尖った状態を保つので太くならない。

つまり、

鼻毛も太くならないってことですよ。

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こんな機能が搭載されていて500円以下っていうのもすごい。

3つのギアが筆圧を受けて噛み合わせを変えて回転させるっていう、結構凝ったメカニズムですからね。本来なら高級筆記具に搭載してもよさそうな機能を、さらっとリーズナブルに消費者に提供してくれるとこが、国産文具のすごいところだよね。

芯が「クル」っと回転していつもいい感じに「トガ」ってるから、クルトガ。

機能は素晴らしいけど、

ネーミングはアレだけどね。

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